2週間ほど前に『アメリカン・アサシン』というアクション映画を観て、原作の小説に比べるとイマイチの出来栄えだったというような感想をブログに書きました。イマイチだった理由のひとつとして、役者の演技が下手過ぎて、それがある以上、他の部分で何をしようとB級っぽさからは残念ながら脱却出来ません。
そんな中、CIAのベテラン鬼教官役を演じていたマイケル・キートンだけは別でした。さすが長いキャリアを積んできた俳優の演技ってのは違うよなぁ、と感心し、あらためてこの俳優に関心が向いたことが、この『アメリカン・アサシン』という映画を観たことの最大の収穫だったかもしれません。
マイケル・キートンは『バッドマン』シリーズの主役としてブレイクして、その他にもティム・バートン監督の『ビートルジュース』という奇妙な映画でも注目されました。その後も勢いに乗って大スターになるのかと思いきや、あまりパッとしなかったようです。少なくとも「マイケル・キートンが出ているから観に行こう」と観客を呼べるような存在にはなることが出来なかったようです。
そのまま人々の記憶から消えていったように思えたのですが、俳優活動は地道に継続していたようで、日本で公開される映画にも時々顔を見せたりしていました。
そういった映画の中のひとつである『バードマン』をレンタルで観ました。これは2014年のアメリカ映画で、その年のアカデミー賞で作品賞、監督賞、脚本賞、撮影賞の4部門を受賞しました。主演のマイケル・キートンはノミネートされながらも主演男優賞は逃しました。
この映画は、かつてはアクション映画のヒーローとして活躍したけどその後落ちぶれてしまい、舞台俳優として再起しよともがいている男を描いたものです。この辺りの設定がマイケル・キートン自身と重なる部分があったり、不可解でどう解釈していいのかすぐには分からない描写やシーンがあったり、全体としていかにも映画通好みの作りになっておりました。
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