もう1枚のCD

『呑めば、都』と『ジャズ喫茶論』の著者である一橋大学マイク・モラスキー教授はジャズピアニストでもありCDを2枚出しています。先日聴いた『Dr.U-TURN』に続いて、もう1枚も聴いてみました。前回はピアノソロのアルバムでしたが、今回はベースとドラムを加えたトリオのライブ盤でした。

 モラスキー氏のピアノの音色は柔らかさは無くて、かなりクリスプでどんがっており、まるでキンキンとしたカン高い声で喋りまくる女性のようでもあり、やや耳障りな音質ではあるものの、ドラムとベースの音と絡み合ってもしっかりとした存在感がありました。

 また、ジャズというのはクラッシック音楽のように楽譜に沿って忠実に演奏するというものではなく、その時その場所のノリから生まれる一期一会的なものです。その五線譜の枠から飛び出したような音の流れの自由奔放さには、音楽の楽しさの本質があるように感じられました。

 モラスキー氏の公式サイトによると、現在ではライブ活動を休止しているらしいのですが、いつの日かまた再開して欲しいと願っています。