十字架

 夕方、車を運転していて信号待ちの際にふと窓の外に目をやると、雲が散らばった青空をバックにした十字架が見えました。でもここは教会ではなくて結婚式場。この場所を通ると時々結婚式に参列したと思われる人達を見かけることがあります。調べてみたら本日は大安なので、きっと早い時間帯には何組かの挙式があったのでしょうが、私が見た時には既に人影も無く、駐車場に車も無く、静まり返っていました。
 結婚式というと、大抵は神社か教会で執り行われるようで、神前はともかく、キリスト教徒でもないのに、結婚式の時だけ臨時の信者になってしまうというのはよく考えたらおかしな話で、信者でもないのにクリスマスを祝うのと同じメンタリティなのかもしれません。
 結婚式場にあるこのような立派な「教会モドキ」の建物を見かけた外国人の本当の信者が「是非、礼拝させて欲しい」などと申し出てくることがあるそうです。そういう人に対してどのような説明がなされているのかは知りませんが、きっと不可解に感じることでしょう。でも、日本におけるこういった宗教とのユルイ付き合い方というのもひとつの文化であり、割と好きなスタンスかもしれません。