宮城県美術館

 ハンバーガーを食べて腹ごしらえをした後、地下鉄東西線で仙台駅から国際センター駅へ向かいました。しかし、電車内でこの日のスケジュールに関して色々とネット検索をしているうちに乗り過ごしてしまったので、次の川内駅で下車。この川内駅は「東北大学川内キャンパス前」と表示してありました。一般的に「○○前」という駅は、○○まで徒歩数分程度の距離があるのが普通ですが、この川内駅は東北大の「前」どころかキャンパスの一角に駅の出入り口があったので驚きました。これは学生にも教員にも、入試の際の受験生にとっても大変便利に違いありません。この日は平日(5/2)でしたので、キャンパスはたくさんの東北大生で溢れかえっていました。

 サークル室が並ぶエリアのこのゴチャゴチャした感じはいかにも大学生らしくていいなぁ。

 そんな若い東北大生に混じって歩いてキャンパス内を通過して向かったのは、すぐ近くにある宮城県美術館。ちょうどこの日は東北出身の画家や版画家の作品展が行われていました。

 何年か前に倉敷の大原美術館で見た棟方志功さん(青森市出身)の『二菩薩釈迦十大弟子』がここにも展示されていましたので、もう一度じっくりと鑑賞しました。その他にも名前だけは知っている画家の作品がいくつもありました。私はもともと絵画を見るのは好きな方ですので、気になる作品の前では結構長い時間をかけて、じっと見つめていました。そうしていると、その作品を介して画家の世界へアクセスして、情報を少しずつダウンロードしているような気分になります。何か形の無いもの、言葉にはできない何かが自分の中にインストールされるようで、そのことに妙な快感を覚えます。
 また、美術館の建物を取り囲むように広がっている庭には彫刻の作品がたくさん展示してありました。絵画と比べると、彫刻のことはよくわかりませんが、個人的には人物をモデルにしたものよりは、抽象的な作品の方が好きです。