御神木

 一般に、神社には御神木というものがありますが、「神社に御神木がある」のではなくて「御神木のある所に神社が出来たのだ」と、ある人が言っているのを聞いたことがあります。神社はちょっと小高い所にあることが多かったりしますが、そこに更に高い木が立っていて、長い年月の間には雷が落ちたり、暴風が吹いたりして倒れる可能性だってあったのに、何百年も、場合によっては千年以上も無事に育っている木があり、それは何かに守られているからで、そういった木がある場所に神社が出来た、とある人は説明していました。まあ、そうなのかもしれないし、偶然、雷や暴風の被害を免れたのかもしれません。古来は、そういう木がある場所に神社が建てられたのですが、年代が下ると、諸事情からまず神社の場所を選定して、そこへ御神木を植えることも出てくるようです。

 伊勢神宮にも御神木があるのでしょうが、それがどの木なのかは分かりません。神社によってはしめ縄が巻いてあったりするので分かり易いのですが、伊勢神宮の場合にはそういう目印は無いようです。あるいは、神域内にある木は全て御神木と言えるのかもしれません。内宮の正宮から荒祭宮へ行く途中にある巨大な杉の木の前で多くの参拝者が立ち止まって、その木に触っていたので、もしかしたらそれが御神木なのかもしれないけど・・・。

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