眼力

 眼精疲労がひどくなったのはもう何年も前で、眼科で診てもらって処方された薬は効果が無かったですし、市販の薬、例えば「目・肩・腰に〜」でおなじみのアリナミンとか、「眼精疲労に1日1回で効く」と断言しているキューピーコーワ i プラスを服用してみたこともありましたが、私には全く効き目が感じられませんでした。医薬品ではなく、サプリメントも色々と試してみたところ、メグスリノキの成分とルテインが入ったものを飲んだら割と調子が良かったので、それ以来ずっと飲み続けています。でも、飲むのをやめるとまた具合が悪くなりますし、症状が重い時には多めに飲んだりしなくてはなりませんでした。

 ここ何日かそのサプリメントを飲むのをうっかり忘れていました。従来であれば、すぐに眼の疲れがひどくなって「あ、サプリメントを飲むのを忘れてた!」となるところなのですが、今回は何故か症状がひどくなることはありませんでした。一体どうしたんだろうか? この年齢になると、眼だけでなく、ケアを怠ると悪くなることはあっても、良くなることは無いのが普通です。体の調子が良くなるように何かを始めた訳でもないですし、仕事でもそれ以外でも眼が受けるストレスはむしろ増えているのに、何故急に眼精疲労が無くなったのか? 何でだろう、と考えていて、ふと思い出したのが先日、京都の伏見稲荷を参拝した時のことでした。本殿でお参りした後は、その後ろにある稲荷山を登っていき、山道沿いにあるおびただしい数の社の前を通りました。その中の一つに眼力社という神社があり、これまでは前を通り過ぎるだけでしたが、先日はふと気が向いたので、その神社の前の売店で売っている大きな和蝋燭に火を点けて所定の位置に立て、二礼二拍手一礼をしました。後で調べてみたら、この眼力社とい神社は、先見の明や物事を見極める眼力を授かる、あるいは眼の病気が治る、という御利益があるとのことでした。もしかして、私の眼精疲労が消えたのは、眼力社のおかげ?私は神社が好きで、いろんな神社を参拝するのですが、正直なところ、それによって本当に御利益があるとは思っていなくて、まあ、自分の心を整理する儀式のひとつとして捉えています。ですので、御利益かもしれないことが実際に起こると狼狽えてしまいます。本当は他に原因があって、私が気が付いていないだけなのかもしれませんけど。それから、稲荷系の神様は御利益があったのに御礼参りをしないと・・・、みたいな噂は耳にしますので、また近いうちにこの神社を参拝した方が良いかも。