- 作者: 杉山芙沙子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/11/01
- メディア: 単行本
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暫く前から、いろんなプロスポーツを観るにつけ、スポーツにおける成績もさることながら、インタビューなどでの受け答えがとてもしっかりとしていて、人間としても「一流だな」と感じることが多く、「いったい何がこういった魅力的な人間性を育んだのか」についてとても関心があったので、この本に手が伸びました。
本の腰帯には「杉山愛の母親が石川遼、宮里藍、錦織圭の親たちに聞いた子育ての黄金法則」というキャッチコピーが書かれていますが、大半のページが杉山愛さんとどのように向き合ってきたかについて書かれていて、石川、宮里、錦織についてはポイントだけ抑えてサラッと流している感じでだったのはやや期待外れでしたが、杉山美沙子さんのような『名コーチ』がいたからこそ杉山愛という選手が誕生したのだな、と納得する内容でした。これは、マラソンの高橋尚子と小出監督、野球のイチローと仰木監督の関係を彷彿とさせるものであり、高校の漢文で習った「千里馬常有、而伯楽不常有」(千里の馬は常に有れども、伯楽は常には有らず)という言葉を思い出してしまいました。