新しい走法

 『骨ストレッチランニング』という奇妙なタイトルの本があったので、スポーツジムで1時間ほど自転車を漕ぎながら読んでみました。まず「骨をストレッチできるのか?」という疑問を抱いたのですが、骨を伸ばすのではなくて、骨格を上手く連動させて体をしなやかに動かすということのようで、身体の末端の動きを少し抑え込むことによって体幹部分が否応なしに動くようにし、楽に走れるようにするという理論でした。何となく一理ありそうな気はしますが、そんな単純なことで上手くいくもんだろうかというのが正直な印象でした。そこで自転車を漕ぎ終えた私はトレッドミルへ移動し、この本に書いてあった方法を早速試してみました。そうしたら、思いのほか楽に、どこまでも走っていけるかのような感覚を覚えました。いくつかのポイントがあるのですが、着地して地面を蹴る際に、最後に親指でグッと押すという従来の走り方ではなく、親指の力は抜いて中指を意識して足を運ぶという方法は驚くほど効果的でした。中指で地面を蹴ると、親指で蹴るようには力が入らないので、身体はどうしても体幹を使わざるを得なくなり、その結果効率的・省エネ的な体の使い方が出来るようです。この走法を取り入れ、尚且つ「つまさき着地(踵ではなく足の裏の前の方で着地する方法)」と組み合わせて自分の走りとすれば、これまでよりも楽にフルマラソンを完走できるような気がしてきました。