名古屋の愛知県美術館で開催されている『ゴッホとゴーギャン展』を観に行きたいと思っておりましたところ、作家の平野啓一郎氏による『ゴッホとゴーギャンのいたフランス』というテーマでの講演会が同じく名古屋でありましたので、そちらを先に聴きに行ってきました。
平野さんを生で拝見するのは昨年の10月のショパンのピアノコンサート以来2回目です。今回の講演時間は1時間半ですが、冒頭に平野さんから御自身が話すのは1時間ぐらいにして、残りの30分は質疑応答の時間にしますというアナウンスがありました。でも、ゴッホとゴーギャンについては色々とエピソードがあるようで、それらについて語っているうちに結局1時間半が過ぎてしまったので、そのあと10分ほど時間を延長して来場者からの質問を2件だけ受けました。
平野さんは、リラックスした感じでゆったりと、時折ユーモアを交えて会場の笑いを誘いながらお話しになり、またゴッホとゴーギャンについて取り上げるエピソードとそれに対する平野さんの視点も面白く、とても興味深くて聴き易い内容でした。
ゴッホとゴーギャンに関する私の知識はと言いますと、名前と代表作は勿論知ってまして、仮に「有名な画家の名前を挙げてください」と誰かに問われたならば、この2人の画家が真っ先に頭に思い浮かぶでしょうが、それ以上のことは恥ずかしながら何も知りませんでした ^^;) ゴッホとゴーギャンが同時代に生きて、一時期は同じグループに属して活動していたということも今回の講演で初めて知りました。
あと、ゴッホは37歳で亡くなるのですが、銃で自分を撃った自殺というのが通説ですが、自殺にしては不自然な点(銃の大きさと被弾した位置から自分で撃ったとは考えにくい等)があり、実は銃を持って遊んでいた近所の子供達が誤って発砲してしまい、その弾が運悪くゴッホに当たってしまったが、子供達の責任にするのは可哀想だと考えたゴッホは「自分で撃った」ことにしたという新たな説もあるそうです。
それから、気になったのが弟テオの存在。彼は兄ゴッホの理解者であり支援者でしたが、平野さんの話を聴いているうちに、何だかどうも怪しいヤツだなという印象を持ちました。ゴッホとテオが交わした手紙を収めた本(上・中・下の全3巻)が岩波文庫から出ているので、そちらも読んでみたくなりました。
ゴッホの手紙 上 ベルナール宛 (岩波文庫 青 553-1)
- 作者: ヴァン・ゴッホ,エミル・ベルナール,硲伊之助
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1978/09
- メディア: 文庫
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