病室の衛生面

 入院している間、病室に看護師が巡回してきて検温するのですが、その際に使用していたのが非接触型の体温計でした。赤外線で対象物の表面温度を計測する装置で、耳の穴に入れるタイプは使ったことがありましたが、おでこに赤外線を当てるタイプは初めて見ました。ほんの1〜2秒で測れます。(ただ、この検温機で正確に測るにはそれなりのコツが必要なように思えます。)

 地元の内科へ行くと、いまだに脇の下に挟んで測る体温計を渡され、待合室のソファの上で測ることがありますが、あれは私が使う前に誰かが使ったわけだから、よく考えたら不衛生ですよね(使用後に看護師さんがアルコールで消毒しているのかもしれませんが、多分してなさそう)。それに対して非接触型ならその点は安心です。

 今回入院した病院は、こういう衛生面への配慮が隅々まで行き届いていて、例えばナースコールのボタンがポリ袋でカバーされていたり、テレビのリモコンがサランラップで巻いてあったり(勿論、巻き替えたばかりの清潔なラップでした)、トイレの便座には「消毒済み」と書かれた帯状の薄い紙が掛けてあったりしてました。こういうのは、退院する際に記入するアンケートで吸い上げた利用者の声を反映させたものなのかもしれません。こういう細かいことは、これまでずっと当たり前にやってきたことだと病院サイドにいる人間にはなかなか認識出来なかったりするものです。これは病院に限らず、顧客相手に商売をする一般のビジネスにも共通のことです。そういうところに気を配っていかないと生き残っていくのが難しいのでしょうね。