村上春樹さん、新旧ポルシェに乗る!

 グーグルで検索しようと思ってスマホのアプリを開くと、日頃私がよく使うキーワードから私の好みを類推して、それに則した最新のニュース記事を幾つか表示するようになったのは暫く前のことで、それについては以前にもブログに書いたことがあります。ユーザーに合わせた広告が表示されることに関しては、個人データが勝手に使われているのが明白なので、気持ち悪い感じしかしません。一方、私が興味があるだろうとグーグルのAI(たぶん)が判断したニュース記事が表示される機能については、割とありがたいと思っています。グーグルは、どうやら私が村上春樹ファンだということを見抜いたようで、春樹に関するニュースを表示してくれて、この機能が無かったらきっと見逃していたであろうニュースが多いので、正直なところ、助かっています。

 そのようにして表示されたニュース記事の中に、村上春樹が新旧ポルシェに試乗したレポートがENGINEという月刊誌に掲載されている、と書いてありました。そんな月刊誌は、普段は全く見向きもしないのですが、村上春樹の文章が載っているのなら是非読んでみたいと思い、書店で購入しました。

 そのレポートは、ポルシェ・ミュージアムが所蔵している1956年型の356スピードスターと、発表会用に日本に持ち込まれた最新の911、992型のカレラSに試乗するというものでした。これらの車を村上春樹自身が運転し、助手席に座ったENGINE誌の編集者と交わした会話を収録したパートと、試乗して感じたことを村上春樹が書き下ろしたパートの2つに別れていました。率直に言って、いつもの小説やエッセイのような村上春樹独特の村上ワールドを感じさせる文章ではありませんでしたが、村上春樹に関する新しい情報(例えば、これまでにボルシェのボクスターを3台乗り継いできた、とか)を手に入れることは出来ました。

ENGINE 2019年 10 月号 [雑誌]

ENGINE 2019年 10 月号 [雑誌]