激闘の末の勝利

 ラグビー日本代表スコットランド戦に勝利し、1次リーグを首位で通過したことをたいへん嬉しく思いました。前回大会(2015年)ではスコットランドに大敗(10ー45)しており、今大会の直前における世界ランキングではスコットランドの方が上でしたので(W杯開催中も順位は随時更新されるので、現在は日本8位、スコットランド9位ですが)、これは勝つのは難しいだろうから、何とか引き分けに持ち込んでくれないだろうか、と思っていたので、まさか本当に勝つとは、驚きました。

 日本が21点差を付けてリードして、残り時間が少なくなっていく中で、スコットランドが仕掛けた猛攻は、これは敵ながら凄い迫力でした。歴史あるラグビー強豪国としてのプライド、「ここで負けるわけにはいかないんだ」という激しい気迫が感じられました。これは、日本で言えば、柔道で他の国に負けるわけにはいかないとか、野球で日本がアメリカ以外の国に負けるわけにはいかない、という心理と似ているかもしれません。日本とスコットランドのどちらも全てを出し切り、フィジカルもメンタルのどちらも両チームともマックスに達していましたが、ほんの僅かだけ日本の力が上回っていたのでしょう。そしてそれは、日本が中7日だったのに対してスコットランドは中3日しかなかったことと全く無関係ではないのでしょうが、開催国が有利なのは毎回のことなので、これは仕方がありません。

 それにしても、こんな素晴らしい試合を観ることが出来て幸せです。この感動があれば、当分の間は何もいりません。たとえ、サッカー日本代表が次のW杯のアジア予選で敗退して本戦に出場出来なくても、たとえ2020年の東京オリンピックで日本が金メダルをひとつもとれなかったとしても、このラグビー日本代表スコットランドに勝ったという事実だけで、それだけでこの先数年の間は幸せな気分でいることが出来そうです。