銭湯

 暫く前の休日、名古屋で用事を済ませた後に次の目的地へ行くべく最寄りの地下鉄駅へ向かって商店街の中を歩いていると、たまたま古めかしい銭湯の看板があるのが目に入りました。こういう銭湯は今時珍しいですし、時間に余裕があったので入ってみることにしました。

 現在の一般的な銭湯はフロントでお金を払って、男湯または女湯へ分かれていくことになるのが普通なのでしょうが、この銭湯は昔ながらの番台形式でした。番台に座っていたのは明らかに後期高齢者と思われる婆さんでした。脱衣所と浴場内の様子はこれといって特筆すべき事は無く、ごく普通の銭湯でした。料金は440円。

 今時、スーパー銭湯以外の昔ながらの銭湯は消えゆく一方で、今回の銭湯にしても、番台に座っていた婆さんの後継者はおらず、いずれ閉店となってしまうであろうことは想像に難くありません。日々の売上も大した金額にはならず、婆さんの小遣い稼ぎ程度なのでしょう。そうであるからフロント式に改装することも出来ずに番台のままなのかもしれません。婆さんが健康であるうちは銭湯も存続するのでしょうが、ある日突然閉店ということもあり得ます。新型コロナに感染するようなことなく、一日でも長く営業を続けて欲しいものです。

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