『ザ・フォックス』

 フレデリック・フォーサイスという名前は聞いたことがありました。作家であることも何となく知ってました。しかし、フォーサイスの本はまだ1冊も読んだことがありませんでした。そうしましたら先日、書店の棚と棚の間をぶらついている際にフォーサイスの新刊本が平積みされているのが目に入りました。『ザ・フォックス』というタイトルで、帯のキャッチコピーからそれがスパイアクション小説だと分かりました。1ページ目を立ち読みしてみると、黒ずくめの特殊部隊の隊員がターゲットが居る家へ静かに近づいていく、ぞくぞくするようなシーンから物語が始まっており、アクション小説が大好きな私としては「これは読まねば!」と思い、その場で購入しました。

 電車の中で読み始めると、アクションシーンはさほど無くて、主にMI6(英国秘密情報部)の元局員で現在も英国首相にアドバイスをしている主人公と、彼の宿敵である元KGBで現在はSVR(ロシア対外情報庁)の局員との頭脳戦がストーリーの大部分を占めていました。アクションを期待していた私としては肩透かしを食わされた形ですが、それなりに楽しめました。

ザ・フォックス

ザ・フォックス