新聞

 平日は毎朝同じ電車の同じ車両の同じ座席に座ります(座席に関してはたまに他の人が先に座っていることが年に何度かはありますが)。私以外の顔ぶれもほぼ毎日同じで、それぞれが同じ座席に座ります。その中に60代後半と思しき白髪の男性がいます。スーツ姿ではないので、普通の会社員ではなさそうな感じです。その男性が毎朝電車の中で新聞を読んでいるのですが、ページをめくる時に「バシャ!、バシャ!」と大きな音を立てるのには閉口してしまいます。自宅のリビングじゃないんだから、もっと静かにして欲しいなぁと口には出しませんが心の中では思っています。パッと見たところ中小企業の管理職(あるいは元管理職)っぽい感じがして、大企業だと流石にこういう傍若無人な振る舞いは慎むよう幼い頃から教育されている場合が多いのでしょうが、公共の場所でのマナーを弁えない田舎の中小企業の重役ほど厄介なものはありません。

 しかし、新聞を読んでいるのはその人だけですし、帰りの電車の中や駅のホームでも最近は新聞を読んでいる人を以前ほど見かけなくなりました。一説によると、紙の新聞を定期購読しているのは40代、50代から上の世代であり、30代以下の若い世代は新聞をとっていないのだそうです。従って、このまま行くと、今の40代があの世へ行く頃には新聞を買う人がいなくなり、新聞社は経営が立ち行かなくなり、消滅してしまうことになるのかな。私も紙の新聞はほとんど読まなくなりました。電子版の新聞を1紙定期購読し、New York Timesのweb版を読み、NHKなどのニュースサイトをいくつか見て回って、あとはCNNやニュース解説のラジオ番組を聴いておりますが、それで世の中の動きが最低限はフォロー出来ていると思っています。新聞も読まないけど、テレビもほとんど見なくなりました。最近の若い人はテレビを持っていない人も多いそうで、テレビをよく見る層も恐らくは新聞をとっている層と同じような気がするので、今のようにスポンサーが番組の制作費を出して、その代わりにCMを流すという民法のビジネスモデルもそう遠くない未来に終焉を迎えるような気がします。