翻訳

 小説だけでなくノンフィクションにおいても原著が英語で日本語に翻訳された本を読む機会は少なくありません。そういう場合、原著の面白さはもとより、翻訳の出来・不出来がその本の面白さを大きく左右します。いくら原著が面白かったとしても、翻訳が良くないと読むのが苦痛であったりします。たくさんの翻訳本を読んできて、最近になって気が付いたことがあります。それは女性が翻訳した本の方が面白く読めることが多い、ということです。何故なのかは分かりません。女性の方が翻訳という作業に向いているのか? 原著が日本語の場合は、作者の性別はその本の面白さとほとんど関係無いのに、翻訳となるとどういうわけだか女性の方が優れているように感じます。私が現在読んでいるのも米国の推理小説なのですが、とても読みやすいので「もしや・・・」と思って確認してみたら、翻訳したのはやはり女性でした。女性が翻訳した文章の方がスッと自然に頭に入ってきて、読んでいて感情移入が妨げられることが少ないように感じます。好きな作家がいるように、好きな翻訳家も出来て、その人が翻訳した本をアマゾンで検索して購入するということもあり、読書の幅が広がって嬉しく思います。