総理とバナナ

 ユーチューブのチャンネルはこれまでに幾つか視聴してきました。最初はとても興味があって何本も続けて観たけれど、やがて飽きてきてそれっきりになってしまった番組も少なからずあります。そんな中、ずっと観続けているのが青山繁晴氏のチャンネルです。1本が40分前後で、それが週に3本ほど配信されるのですが、安全保障・外交・自前資源等々、テーマは多岐に渡り、新聞やテレビの報道番組では決して得ることができない深い情報に接することができるので、なるべく観るようにしております。内容は、その日のメインテーマに関する解説があり、その次に青山氏の著書に対する読者からの感想文を紹介するコーナーがあり、最後にチャンネル登録をお願いするコーナーがある、という構成になっています。この最後のチャンネル登録をお願いするコーナーというのが単に「チャンネル登録お願いします」と言うだけでなく、青山氏がこれまでに体験してきた様々なエピソードを絡めてきて、暫く前は青山氏が共同通信の記者だった頃に体験した危ない出来事を紹介する「危機一髪シリーズ」が暫く続き、それが終わって現在は、記者時代に総理番だった頃に間近で見た総理大臣の姿を語る「歴代総理シリーズ」になりました。最初に取り上げられたのが中曽根総理で、既に数回に渡ってエピソードが紹介されているのですが、これが予想していた以上に面白くて、中曽根氏に対するイメージが変わりました。ある回では、中曽根氏の食生活に関するエピソードがありました。総理番と言っても流石に中曽根氏と一緒に食事をする機会は無かったのですが、取材中に中曽根氏が何か食べているのを目撃したことは何度もあり、それがいつも必ずバナナだったのだそうです。それを不思議に思った青山氏が、どうして猿みたいにバナナばっかり食べているのですか?と質問したところ、中曽根氏は「バナナさえ食べていれば健康になれるんだよ」みたいなことを言ったそうなのです。そして青山氏もそれ以来バナナをたくさん食べるようになったのだとか。これは日頃から食と健康に関心がある私としては大変興味深い話で、どこまでがバナナの影響かはともかく、百歳まで生きた中曽根氏が言うのだから、それなりの説得力はあるような気がしないでもありません。幸いバナナなんて安いし、コンビニでも買えるので、私もこれからは朝食にバナナを摂取しようかと考えています。


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