謝礼の問題

 病院で治療を受けたり入院した場合、患者やその家族として気になるのが「お世話になった医師や看護師に御礼として物やお金を渡すべきなのか」という問題です。それに関してネットで調べてみると、昔は医師に現金を渡す習慣もあったようです。何年か前に私自身が手術を受けた際にもそのことが気になったので調べてみたら、医師と2人きりになった際に(手術後の患者の様子を見に医師が1人で病室へ来た時とか)に現金(例えば10万円とか)や商品券を渡す、みたいな情報をネット上で見つけたこともありました。今回の私の父親の入院・手術に際してあらためてネットで調べてみると、まず私立の病院と公立(大学病院等)ではルールが異なるようで、公立の場合は原則として「御礼・謝礼を受け取ってはならない」としているところが多いようです。公立病院の医師・看護師等の医療従事者は「みなし公務員」なので、金品のやりとりは贈収賄に該当するからというのがその理由のようです。病院によっては菓子折りを受け取ることも禁じているところがあるようです。仮に受け取る場合であっても医師個人ではなく、病院全体として受け取って、それを例えば施設の修繕費の一部にあてたり、研修医や医学生の教育に使うなどしているようです。私の父親が入院している大学病院のホームページを見てみると、謝礼を禁止しているという文言は見当たらないのですが、「寄付への御礼」として、寄付した個人や団体(企業とか)の名前がずらっと書かれていて、お礼の手紙を受け取ったとして小学生の名前も書かれていたりするので、個人への謝礼はNGだけど、病院全体としては受け取って有効利用させてもらいます、というスタンスのようです。そういう風にルールがはっきりしていると「謝礼を渡そうか、どうしようか」と悩むことがないのでありがたいです。