年賀状

 年賀状は大半が元日に届き、これはちゃんと年末の早い時期に投函してくれたのだなと思うと、ハガキに書いてある内容に拘らずしみじみとした嬉しさを感じるものです。3日に届いた年賀状は年末ギリギリに投函したものなのか、あるいは元日に届いた私からの年賀状を見てその日のうちに慌てて投函したものなのかもしれませんが、忙しい中をバタバタしながらも出してくれたのだと思うと、これもまたそれはそれで嬉しく思います。4日以降に届く年賀状は年が明けてから投函したのは明らかで、ほぼ全てが私から届いた年賀状を見て「あ、この人には出してなかった」と思って書いたのでしょう。こういう人へは次の年にはこちらからは出さないでいると、今度は逆にその人からの年賀状が元日に届いたりすることは誰にでもよくあることのようです。

 毎年年賀状をやり取りしてきたけれど「誠に勝手ながら今年をもって年賀状を出すのは最後にします」的な宣言をなされる方もいらっしゃって、会社を定年退職するタイミングだとかが多いようです。自分もその年齢になったらそのように思うのだろうかと想像してみるのですが、多分そんな心境にはならないような気がします。「年に1回の年賀状のやり取りだけが唯一のコミュニケーション」という人もいますけれど、それぐらいの距離感での繋がりがちょうど良かったりすることもありますし、そんな「かろうじて繋がっている状態」であっても、それがなくなってしまうのは勿体ないような気がします。

 届いた年賀状は、以前は専用のクリアフォルダーに入れていたこともありますが、ここ数年は、印刷会社から届く年賀状が入っていた箱に入れ、箱の外側に「2020年」とか書いて棚にしまっておく方式が定着しています。ガムテープを使って年賀状を本のように「製本」する方法もあるようですが、次の年の年賀状を書くために参照する際には製本されていない方が使い易いように思います。