メグレ警視

 名古屋の書店で購入した文庫本に広告の紙が挟まれていました。これはよくあることで、その本の出版社の新刊の案内だとか、関連する商品が宣伝されていたりします。新刊の案内といっても、それを挟んでいる本が発売された当時のものなので、既に古い情報であることが多く(今回は2019年3月の新刊案内でした)、大抵はすぐに捨ててしまいますが、重要な情報が載っていることが稀にあるので、捨てる前に一応ザッと目を通すようにはしています。今回もザッと目を通していたら、あのMr.ビーンで一躍有名になったローワン・アトキンソンの写真が載っていました。調べてみましたら、『メグレ警視』がテレビドラマ化され、主役のメグレ警視役をローワン・アトキンソンが演じているとのことでした。既にシーズン2までレンタルされているようでした。

 メグレ警視はフランスの作家ジョルジュ・シムノンの小説に登場する警察官で、シャーロック・ホームズ、エルキュール・ポワロほど知名度は高くはないものの、推理小説の世界ではそれなりに有名な登場人物です。但し、日本では『名探偵コナン』に出てくる目暮(めぐれ)警部の方が有名かもしれませんし、目暮警部の方が本家本元だと思われているかもしれません ^^;)

 ローワン・アトキンソンがどのような演技をしているのか気になったので、Amazonのプライムビデオからダウンロードしてシーズン1の最初のエピソードを観ました。私としては、シリアスな演技をしながらも、Mr.ビーン風のボケを時折見せてくれるのではないかと少し期待していたのですが、そんなシーンは全くありませんでした。物語の舞台となるのは19世紀初頭のパリだけど、セリフは全て英語。一般的に刑事という職業は安月給で、着ている服は安物というのが普通ですが、この『メグレ警視』に登場する刑事たちはみなおしゃれなスーツを着ています。特にメグレ警視は見るからに高価そうなスーツでビシッと決めています。当時のフランスの刑事の給料はそんなに良かったのだろうか? その点に関しては『相棒』で水谷豊が演じる杉下右京と少し似ているかもしれません。

 しかし、肝心のストーリーの方は、よく出来てはいるものの、現代のハイテク機器を駆使した手の込んだトリックを見慣れた者にとっては、やや物足りなさを感じてしまいます。あと1〜2話観てみて、その後も続けて観るかどうかを判断するつもりです。

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