シリア空爆

 仕事でバタバタしていて日中はニュースを見ているヒマなど全く無く、アメリカがシリアの空軍基地に向けて59発のトマホークを駆逐艦から発射したことを知ったのは、随分と時間が経ってからでした。これはヤバイ方向へ、後戻り出来ない方向へ進んでしまったようで、胸騒ぎを感じます。
 一応表向きは、シリア政府軍が市民に向けて化学兵器を使用したことに対する対抗措置だとトランプは言ってますが、それだけでは無いのは明らかです。トランプ政権では、いまだに決まっていない閣僚や官僚のポストがたくさんあって、政府として機能していないと思われても仕方がない側面もあるけれど、戦争に関してはトップから命令があればそれを確実に実行することが出来ることを確認できたわけですし、ロシアがサポートしている国を攻撃したことによって、大統領選挙時から噂されていたロシアとのズブズブの関係を否定する効果もありましたし、まさに文字通り眼前で会談中であった中国の習近平アメリカのパワーを見せつけてビビらせる効果もありました。
 そして当然今回のトマホークによる攻撃は北朝鮮への牽制であり、北朝鮮攻撃へ向けての予行演習という側面もあったのでしょう。ただ、シリアを攻撃したからといってすぐさまシリアが反撃して大きな戦争が始まるとは思えませんが、北朝鮮の場合は違います。現在北朝鮮には約200基の核ミサイルがあり、そのうちいつでも発射できる状態にあるのは半数の100基。これが一斉に日本の米軍基地とか主要都市に向けて発射されたらどうなるか?ミサイルは音速の数倍(7倍とか)という超高速で飛んできます。いくら迎撃システムがあっても全部を撃ち落とすのは不可能で、100発のうちの何発かは日本国内に着弾すると考えるのが妥当です。また、既に日本国内に潜伏して普段は普通のサラリーマンや主婦として生活している北朝鮮工作員が、突如としてサリンや細菌兵器をばらまくこともありえます。そういうことを考えると、国会でのんきに森友問題なんか長々とやっている場合ではありませんでした。今後どうなるのか心配です。