コーヒーと少年

 もう1週間以上前になりますが、群馬県桐生市に住む15歳の岩野響さんが自家焙煎したコーヒー豆を販売する店をオープンしたというニュースがありました。岩野さんは、発達障害のひとつであるアスペルガー症候群であり、その影響で学校生活では苦労されてきたそうですが、中学卒業後は高校へ進学せず、コーヒー焙煎の道を選択しました。岩野さんは、物心ついた頃から、同じ調味料でもメーカーの違いが判別できるほど優れた味覚と嗅覚を持っていました。両親に毎日出していたコーヒーに興味を持つようになり、中学2年の時に知人から手回しの焙煎機をプレゼントされてからはコーヒー豆の焙煎に熱中するようになり、同じ地域のプロの焙煎士と意見を交わしつつ、焙煎技術を身に付けていったのだそうです。
 岩野さんがオープンしたお店は『HORIZON LABO(ホライゾン ラボ)』という名前で、営業時間は毎月1〜7日の11:00〜19:00。開業したとはいえ、月に7日の営業では当然利益も小さいでしょうから、まだ実験段階なのでしょうが、これから顧客を増やしていって、やがては順調に運営できるようになるといいなと願っていますし、いつかこの店を訪れて岩野さんが焙煎したコーヒー豆を買ってみたいです。どんな風味なのか、今から楽しみにしています。