シルバー川柳

シルバー川柳 誕生日ローソク吹いて立ちくらみ

シルバー川柳 誕生日ローソク吹いて立ちくらみ

 書店の新刊書コーナーに置いてあった『シルバー川柳』をパラパラと立ち読みしていたら結構面白そうだったので買ってしまいました。
 「シルバー川柳」は社団法人全国有料老人ホーム協会が主催し、2001年から毎年行われている公募の川柳作品で、この本には2011年と2012年の入選作品を含む88首が収められています。
 表紙には「誕生日 ローソク吹いて 立ちくらみ」という作品が載っていて、「日帰りで 行ってみたいな 天国に」とか、「紙とペン 探してる間に 句を忘れ」、「カード増え 暗証番号 裏に書き」のような自虐的なものがやはり多いのですが、「孫の声 二人受話器に 頬を寄せ」といった微笑ましいのもありました。
 「なれそめを 初めてきいた 通夜の晩」などは小説や映画のワンシーンのようで、時代背景などいろいろとメージが広がり、ちょっとロマンチックでもあり切なくもあり、とても好きな作品です。