脳科学

 昨日、断捨離作業をしながらNHKのFMラジオで松尾貴史さんの番組を聴いておりました。ゲストはジェーン・スーさんと脳科学者で医学博士の中野信子さんで、『脳科学で婚活する』というテーマでした。

 中野信子さんのお話はたいへん興味深いものがあったのですが、男女の脳の違いからくる性格の差に関する話は面白かったです。もともと人間の脳は一般的に女性の方が用心深い性格になるように出来ているのに対し、男性の脳はそれほど用心深くはないのだそうです。例えば、落雷により命を落とす人の割合はなんと男性が全体の80%を占めているのだとか。確かに、種の勢力拡大のためにはある程度のリスクを取って行動することが必要で、その役目は男性が担い、一方で種の保存という観点では用心深いことが重要で、そういう性質が女性の脳に宿っているのでしょう。

 もうひとつ面白かったのは、女性の体のヒップとウエストの比率、つまりは「くびれ」についてです。ある調査で、くびれの大きい女性とそうでない女性から産まれた子供の脳力を比較したところ、前者の方が知能指数にして10程度高かったのだそうです。知能指数における10は結構大きな差といえます。中野さんの説明によりますと、脳細胞には脂肪が非常に多く含まれており、胎児はお母さんの体から供給される脂肪で脳を発達させていきます。お母さんのお尻の周りについている脂肪はオメガ3系という「良い脂肪」で、一方のお腹の周りについているのはオメガ6系等の「良くない脂肪」で、お尻が大きくてウエストが細い、即ち「良い脂肪」が多くて「良くない脂肪」が少ないお母さんからは胎児の脳にとって質の良い脂肪が提供されることになるので、賢い頭脳を持った子供が産まれる、という理屈らしいです。ヒップとウエストの比率の具体的な数値は私ははっきりとは覚えていないのですが、確か0.7ぐらいで、例えばヒップが90センチの場合ですとウエストが90×0.7=63センチ(またはそれ以下)が理想的となるそうです。但し、こういう科学の実験や調査というのは母集団の種類(人種等)やサンプル数によっても変わってくると思うので、どんな場合にも当てはまる普遍的な法則と言えるかどうかは定かではありません。
 でも、くびれが大きいことが男性の目に魅力的に写るのは、何もその男性がイヤラシイからではなくて、より優秀な頭脳を持った子供を産んでくれる女性を見つけるために、つまり種の保存・子孫繁栄のために男性の脳にはじめから組み込まれているプログラムによるものであると中野先生も仰っており、なるほど、そういうことだったのかと妙に納得してしまいました。