『オデッセイ』

 映画『オデッセイ』のDVDをレンタルで観ました。火星探査に行ったクルーのうち、アクシデントによりひとりがとり残されてしまうのですが、持てる知識を総動員して何とか生き延びようとするという物語です。
 こういうストーリー展開は、これまでにもあったような気がします。それに宇宙や他の惑星を舞台にした映画というのは「最先端のSF」でありそうでいて、意外とそうではなかったりしがちです。しかし、この『オデッセイ』は2時間を越える長さでありながら、少しも退屈することなく最後まで楽しめました。
 とり残された宇宙飛行士を助けようとNASAは必死になるわけですが、映画を観ているうちにNASAだけではなく、アメリカ全体が、人類全体が一緒になってその宇宙飛行士を助けようとしているかのような気持ちになってくるから不思議です。例えばこれが日本の『ハヤブサ』だったりすると、あくまで宇宙開発機構(JAXA)の内部で話が進行していくようにしか感じられないのに。『オデッセイ』を観ている時のこの「みんなが一丸になっている」という感覚は一体どこから湧き上がってくるのか。