心肺蘇生法

 心肺蘇生の方法については、会社の近くの消防署で行われた実習で一度だけ習ったことがあります。人形を使って、人工呼吸と胸骨圧迫を実際にやってみました。そういう講習の場でなら大抵の人はうまく出来るのでしょうが、意識が無くて生死の際をさまよっているであろう人が実際に目の前に横たわっていたら、よほど現場で経験を積んだ人でなかればなかなか落ち着いて行動できるものではありません。
 胸骨圧迫に関しては、1分間に100〜120回のテンポで胸骨を押します(胸が少なくとも5cmは沈むように)。しかし「1分間に100〜120回」と言われても、そのリズムを正確に掴むのは意外と簡単ではなく、「ということは1秒間に2回ぐらいのテンポか」と自分の頭の中で変換しなければなりません。
 このテンポの問題の解決策のひとつが有名な曲を用いるという方法で、イギリスではビージーズの『ステイン・アライブ』という曲を使って胸骨圧迫を行う方法が紹介されました。因みにドイツでは、心肺蘇生の講習を行う際にこの曲を使っても著作権料を支払わなくても良いのだそうです(但し、30人以下の受講者を対象とし、学校の授業の一環としての講習に限られるのだそうですが)。
確かに、これなら分かり易いです。日本だと何がいいかな。うさぎとかめの「もしもしかめよ〜」がいいかも。