転倒による事故

 職場で発生する災害(労働災害)には様々なものがありますが、そのうちで転倒することによる災害(転倒災害)は労働災害全体の約2割を占めます。これは年々増加傾向にあるようです。転倒というのは「滑る」、「つまずく」、「踏み外す」などが原因で起こりますが、災害としてはありふれていて「滑って転んじゃった」みたいに軽視されがちですが、厚生労働省の資料によると、職場だけでなく一般の生活も含めた中で起こる転倒事故によって亡くなる人の数は、驚いたことに、交通事故で亡くなる人の数を数年前から上回るようになりました。
 例年、積雪や凍結のために転倒災害が多発する2月は特に注意が必要です。また、いわゆる「歩きスマホ」も転倒災害の増加に関係あるかもしれません。また、歳を取ると視覚の衰えによって転倒の原因となる物が目に入らなかったり、または歩いている時に自分が思っている以上に足の先が上がっていなくてちょっとした段差でつまづいたりすることもありますので、どうぞお気を付けくださいませ。