『炒飯狙撃手』

 タイトルが気に入ったので『炒飯狙撃手』という翻訳小説を読んでみました。作者は台湾人。炒飯のテイクアウト店を営みつつ依頼に応じて暗殺を請け負う元軍人と、その事件を追う退職直前の刑事を中心にストーリーが展開していきます。元軍人が、あるところからの指示により狙撃による暗殺を成功させると、何故か次々と自分のところに刺客が送り込まれるというのはアクション小説ではよくあるパターンなのですが、ドキドキしながら読み進めます。しかし、その後の展開がまどろっこしくて遅くて長いので、もう少しテンポが良いといいのになぁと我慢しながら読み、終盤で事件は一気に解決へ向かいます。まあまあ面白かったのですが、台湾人によって書かれた小説を読むのが初めてで、登場人物たち(台湾人)の名前というものに馴染みが無かったので、頭の中に登場人物の相関図が描き難く、誰と誰が仲間で、誰が敵なのかを把握するまでに時間がかかってしまいました。でもまぁこれをきっかけに、今後は台湾の小説もたまには読んでみようかという気持ちになりました。

炒飯狙撃手 (ハーパーBOOKS)

炒飯狙撃手 (ハーパーBOOKS)

  • 作者:張 國立
  • ハーパーコリンズ・ジャパン
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