モンブラン

 日曜日に外出した帰り道に、突如、モンブラン(ケーキ)が食べたくなったので、少しUターンして洋菓子屋へ立ち寄りました。家族の人数分のモンブランが欲しかったのですが、夕方ということもありモンブランは残り少なかったので、足らない分はマロンケーキにしました。やっぱこの季節はモンブランの人気が高いようです。 ところで、突如モンブランが食べたくなったときに私の頭の中に浮かんだイメージは、てっぺんにのっている栗もその下のクリームも鮮やかな黄色の「いかにも昭和」っぽいモンブランでした。子供の頃は黄色いモンブランしかなかったのに、今では茶色っぽいものが主流で、黄色いモンブランを見つけるのは難しそう。どこか地方の小さな町で老夫婦が営んでいる洋菓子屋さんにならありそうな気がしないでもないのですが。ウィキペディアによると、黄色いモンブランは、物が無い時代にサツマイモとかその他の栗以外の材料を黄色く着色し、栗の香料を加えて何とか栗らしくしたという菓子職人の苦心の作なのだそうです。よくよく考えてみれば、本物の栗はあんなに黄色くありません。甘栗むいちゃいましただって、色だけ見ればあまり美味しそうではないですし、マロングラッセだって黒っぽい茶色だし、鮮やかな黄色の栗なんて自然な状態では存在しないのでしょう。現代のコジャレタ店のパティシエが作るモンブランもそれはそれで美味しいのですが、でもやっぱり昭和のモンブランも捨てがたい魅力に満ちています。

f:id:tsuiteru2772:20201012231639j:plain