『ドライブ・マイ・カー』

 村上春樹の『ドライブ・マイ・カー』という短編小説が映画化されると知ったのは今年の1月頃でした。それ以来そのことは忘れてしまっていたのですが(このコロナ禍で積極的に劇場公開する作品は少ないから)、つい先日その映画が今月20日から公開されると知りました。この映画は今年のカンヌ映画祭脚本賞国際映画批評家連盟賞、AFCAE賞、エキュメニカル審査員賞の計4冠に輝いたそうです。予告編動画をみてみると、原作を読んだ時に抱いたイメージと随分違うことに気が付きました。映画の方は、ほの暗くてジメジメと湿った感じがしました。一方、小説の方はストーリー展開的にはさほど目新しさは無くても、村上春樹の端正な文体に乗ると途端に物語全体が時に静かな時に激しい生命感を帯びてくるもので、やはり村上春樹の作品の良さというものは小説という形態でしか感じることが出来ないように思いました。とは言え、春樹ファンとしては一応映画の方も観ておかねば。少なくとも何ヶ月か後にDVDがリリースされるか動画配信がスタートしたら必ず観るつもりです。


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