曇りのち雨

お昼過ぎにパラパラと降り始めた雨は、会社から帰る頃には激しさを増し、風も強くなっていました。風に飛ばされそうになる傘を両手で必死に持って耐えねばならないほどで、まるで台風のようでした。そんな中、歩道橋の上を歩いているたら、下からの突風に煽られて傘が壊れてしまいました。傘と言っても透明のビニール傘なのですが、骨が奇妙な恰好に折れ曲がってしまっていました。いつもは駅まで40分かけて歩いているのですが、さすがに諦めて、バスに乗って帰ることにしました。幸い、運転手の真後ろの席が空いていたので腰を下ろし、iPodで音楽を聴きながら、ぼんやりと窓の外を眺めました。灰色に染まった雨模様の景色の中で、咲き始めたばかりのツツジの花が鮮やかな色彩を放っており、雨なんかに負けず、というか逆に雨だからこそむしろ存在感を増しているように感じました。