語学の春

 書店の一番目に付きやすい場所というのは、通常は話題の本などが並べられていることが多いのですが、3月・4月といった春先になると語学関係の本やテキストが多数並べられます。そういった類の書籍は、1年を通して書店の中に存在はしているものの、参考書は割と奥の方の語学の棚、NHKのテキストは雑誌の棚、といった具合にバラバラになっているのですが、春になると書店の「特等席」へ集められます。これは多分、新年度になったのを機に「語学でも始めてみようか」と思っている客を当て込んでのことだと思います。毎年毎年、判で押したように同じパターンが繰り返さているところをみると、効果的な販売方法であり、それなりの売上があるのかもしれません。
 しかし昨今は、そういった書店で販売されている語学ツールも、ひと頃のような勢いは見られず、種類も減ってきたように感じます。これはやはり、ネットの語学コンテンツに圧されているせいなのでしょうか。確かに、ネット上には優れた教材がたくさんあり、その多くはタダだし、わざわざ書店へ行く手間や本の代金のことを考えると、利用者のメリットは大きいので、当然の流れなのかもしれません。