レンズのカビ

 先日ある女性と喋っていたら、たまたま写真の話になりました。その人自身も自分で撮影するそうなのですが、機材の管理はあまりしっかりと行っていないので、そのうちレンズにカビがはえてしまうかもしれないと笑っていました。
 私は持っていないのですが、カメラやレンズ専用の防湿庫が売られており、電源に接続したこの保管庫に入れておけば湿度が最適に保たれるので、カビがはえるリスクを抑えることが出来るようです。
 衣装ケースのようなプラスチックのボックスに乾燥剤を入れて保管庫代わりに使っている方もいるようですが、乾燥しすぎるとレンズの内部に使われているグリス(油脂)が変質するので良くないみたいです。
 万が一カビがはえてしまった場合、カメラのレンズは数枚で構成されているので、外側に位置するレンズに発生したカビであれば、メーカーにオーバーホールに出せば取り除くことが可能な場合があります(奥の方のレンズについたカビは除去出来ないのだそうです)。
 ただ、あるプロのカメラマンの方と随分前にお話した時に伺ったのですが、「レンズのカビは取らない方が良い」のだそうです。
 何故か?まだレンズの製造技術が今ほど高くなかった昔は、それらのレンズで撮った写真には描写力においてどこか不完全な箇所があったのですが、それがかえって写真に独特の味わいをもたらし、メーカーごとの個性となっていました。
 しかし、最近のレンズはどれも性能が高く、描写力の欠点が少なくなりました。それ自体は良いことなのでしょうが、どのメーカーのレンズで撮っても仕上がった写真に大きな差は無く、味気ないものになってしまったというのもまた事実なようです。ですから、カビがはえたレンズを使えば、個性的な味わいのある写真を撮ることが出来る「かもしれない」ので、多少のカビであれば残しておいた方が良い、とその写真家は言ってましたが、まあ、写真のジャンルにもよると思いますので、あくまで参考までに (^^;)

東洋リビング オートクリーンドライ 防湿庫 118L ブラック ED-120CDB

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