『森の奥へ』

森の奥へ

森の奥へ

 いつも行く大型書店の棚の間を彷徨っていると、1冊の本が目にとまりました。装丁がなんかちょっとイイ感じでしたし、『森の奥へ』というタイトルも興味深くてイメージが広がりましたし、パラパラとページをめくってみるとオレゴンを舞台にしたお話のようだったので、これは読むしかない、と思い購入しました。
 オレゴン大自然の素晴らしさを賛美するタイプの小説ではなく、そこに生きる人々のどちらかというとネガティブな面に焦点を当てているので、読んでいて気分が良くなる話ではなく、全体として煮え切らない印象はあったのですが、登場人物それぞれの心理描写には惹きつけられるものがありました。