路上ライブ

 それは多分「ゆず」というフォークデュオが路上ライブをきっかけにメジャーになっていったからなのでしょうが、その頃からアマチュア「ミュージシャン」が路上でパフォーマンスを行うという現象が全国各地の駅前などで見受けられるようになりました。私が住んでいる地域でもご多分に漏れず、ギター片手に自作の曲を高らかに歌い上げている光景をいまだに割と頻繁に目にします。しかし、外観こそ「ゆず」的な雰囲気を模倣しているものの、彼らが奏でる音からは残念ながら才能のカケラがこれっぽっちも感じられず、その音を耳にしてしまったことによって発生した不快感を払拭するためにiPodでちゃんとした音楽を聴きたくなってしまうのが常でした。

 ところが、今日の会社帰りに岐阜の駅前で耳にした曲は今までとは違い、ふと足を止めて暫く聴き入ってしまいました。はじめは女性の声かなと思ったのですが、音のする方へ歩いていった私の目に映ったのは長髪の男性が地べたに座り込んでフォークギターを弾きながらマイクを使って唄っている姿でした。どこがどう他のアマチュアと違うのか、私には細かい分析はできませんが「これはちょっとしたものかもしれない」と直感に響いてくる何かが感じられました。決して好みのジャンルの音楽ではないのですが、そう感じるのは不思議でした。

 暫く聴き入っていると関係者らしき人が聴衆にビラを配りだしました。それによると、この男性は「鳴ル銅鑼」というバンドのボーカルで、今後も定期的に路上ライブを行う予定だとか。YouTubeで彼らの曲が聴けるとも書いてあったのでアクセスしてみたのですが、こちらの曲は個人的にはそれほどでもないような気がしました・・・。しかも曲名が「金津園」だなんて。もう少し品のあるタイトルはなかったのかと思います ^^;)