ウルグアイの10番

 ウルグアイの先制点と2点目のゴールを決めたのは背番号10のディエゴ・フォルラン。彼は2010年のW杯南アフリカ大会のMVPであり、今回の仙台の試合前の選手紹介の際に彼の名前が読み上げられると日本人の観客からも「ウォ〜ッ!」という歓声と大きな拍手が沸き起こるほどの知名度と人気でした。(ちなみに、その他にはスアレス選手の時にも大きな歓声と拍手がありました。)

 フォルランは34歳で、サッカー選手としては既に肉体的なピークは過ぎていると思われるのですが、無駄な体力を使わずに効率的に得点を上げている印象を受けました。フォルランだけでなく、ガムシャラに動き回っている割には得点に結びつかない日本代表に比べて、ウルグアイは力を入れるところとそうでないところをきちんと把握し、集中すべき局面はガァーッと集中し、そうでない場面では無駄に動かず、まるで陸上短距離のウサイン・ボルトが後半力を抜いて「流している」のにも似ていました。まあ、そうでもしないと90分間戦って勝利することは難しいのかもしれませんが。

 ウルグアイFIFAランキングは12位(2013年8月現在)、一方の日本は37位なので歴然とした実力差が有るので勝つのは難しいのは分かってましたし、実際に勝てませんでした。しかしサッカーにおいては、あくまで最終目標はワールドカップの出場権を得ることと、ワールドカップで勝つことに尽きます。それ以外の強化試合や親善試合は学校の勉強でいえば模擬試験みたいなもの。たまたま勝って油断してしまうよりは、格上との厳しい試合をたくさんこなして痛い目にあって、そこで浮き彫りになった欠点を徹底的に補強していけばいいと思います。


 ↑この写真は、試合前の練習が終わってロッカールームへ引き上げる際に言葉を交わす長友とフォルラン。一体何語で話しているんでしょうか? フォルランは母国語のスペイン語に加えてフランス語、ポルトガル語、イタリア語、英語も話すことが出来るそうですし、長友はイタリア語が話せそうだからイタリア語かもしれませんね。