メンチカツ

 会社ではお昼ご飯をあまりしっかり食べないせいか、夕方になるとお腹が減ります。職場にはチョコレートが溢れているので、ひょいと手を伸ばせば好きなだけ食べることが出来るのですが、だんだん甘くない物も食べたい気分になってきます。そんな状態で会社帰りに立ち寄ったコンビニで魅力的に映るのが、何故かメンチカツを挟んだパンなのでありました。特別な栄養学の知識を持っていなくても、この食べ物には酸化した油やトランス脂肪酸がたっぷり含まれていて、香料や保存料といった添加物もふんだんに使われているでしょうから「絶対に体に良くないな」ということは頭ではわかるのですが、どういうわけか無性に食べたくなる時があります。
 そのコンビニの近くには高校があって、学校帰りの高校生たちがやって来ることが多く、腹を空かせたハイエナのような高校生にとってもメンチカツ関係はやはり魅力的に映るのか、彼らが去った後にお店の棚を見ると、既に売り切れてしまっていることが多いです。それでも夏休み中は彼らは学校へ来ないので、だいたいいつもメンチカツが手に入るという平和な日々が続いていたのですが、9月になって新学期が始まると再びメンチカツをめぐる攻防が始まり、入手困難になってしまいました。

 よく「お肉屋さんで売っているコロッケとかメンチカツが美味しい」という話を聞きます。大学時代に東京に住んでいた頃は、学校の近くにあった小さなお肉屋さんで売っていたメンチカツは確かに美味しくて、ウースターソースを下品だと言われるくらいたっぷりかけて食べるのが好きでした。しかし、最近はお肉はスーパーの中で買う人が多いのか、街の中のお肉屋さんは絶滅危惧種的に姿を消していき、私の住んでいる地域には無くなってしまいました。

 ということを書いていたら、揚げたてのアツアツのメンチカツが無性に食べたくなってきました。こうなったらもうクックパッドでレシピを探して自分で作るしかありません。いつか時間がある時に作ってみたいです。