ニコンDf

先月末にニコンから「Df」というデジタル一眼が発売されました。その外観をネットで見たのですが、フィルムカメラ時代の、しかも随分と古い世代のフィルムカメラのようなフォルムでした。デジタルカメラの中にも確かにメカニカルな外観をしたものが他のメーカーからも出てはいますが、ここまで懐古的な物は珍しいと思い興味が湧いたので実機を見にビックカメラへ行ってきました。
 実物は私が思い描いていたよりも一回り大きなサイズで、それなりの重さがありました。一番の特徴である「古い世代のフィルムカメラのような外観」は、本当の古いカメラのような味わいがやや薄いのは残念。しかし、シャッターを切った時の音はなかなか良くて、こういうところにこだわるニコンらしさが感じられました。
 価格はオープンで、このお店では本体価格が27万8千円、50ミリ(f1.8)のレンズ付きで29万8千円でした。「実物を手に取って触ってみて、どうしても欲しくてたまらなくなってしまったらどうしよう」とドキドキしていたのですが、そのように一目惚れすることも無かったので一安心。

 フィルムカメラであれば、プロ仕様のカメラなら頑丈に出来ていて、それこそ「墓場まで持っていける」ぐらい長持ちするので、高価であってもそれに見合うだけの価値はあると思います。しかしデジタルカメラの場合は、パソコンと同じで進歩したタイプの製品がどんどん発売され、商品のサイクルが短く、3年もするとスペック的にはかなり見劣りして買い替えたくなるであろうことを考えると30万円近い金額を払う気にはとてもなれません。しかし、そういった「2〜3年で買い替える」という現在の一般的な流れとは異なるコンセプトを持った商品であるのならば、今後の動静に注目してみようかと思います。