ソニー

 その昔、まだデジタル一眼レフカメラが無くてフィルムカメラだった頃、カメラの2大メーカーであるニコンとキャノンはオリンピックの年にフラッグシップ機の新製品を発表してきたという歴史があります。そしてオリンピックの現場でアスリートたちのパフォーマンスを撮影するカメラマンに機材を提供したりサポートしたりすることによりシェアを広げていこうと社運をかけて奮闘しておりました。しかしデジタルカメラの時代になると製品開発のサイクルのペースがはやくなってきて、必ずしもオリンピックイヤーに合わせて製品を発表するわけではなくなりましたが、それでもオリンピックという舞台がアスリートだけでなく、ニコンとキャノンにとっても勝負の場であることに変わりはなくて、お互いに熾烈な争いを繰り広げてきました。その2大メーカーの戦いに今回のオリンピックでは新たにソニーが参入というか、殴り込みをかけてきました。ソニーはその高い研究開発力でユーザーのニーズに応えるカメラを作ることにより、報道カメラマンの2〜3割はソニー製を使っているというまでに一気にシェアを広げることに成功したのだそうです。ニコンとキャノンはボディもレンズもいちから自社で開発し、その積み重ねの上に現在のポジションを築いてきたわけですが、ソニーの場合はボディは旧ミノルタのカメラ部門を買収、レンズはカールツァイス製という既に出来上がったものを繋ぎ合わせたものなので、ニコンやキャノンのような「歴史の重み」とそこから来る信頼性みたいなものは感じられませんが、そこは何と言ってもソニーですからこれまでに無かった革新的な製品を創造してくれそうな予感はします。


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