城の崎にて

 例の号泣県議が足繁く日帰り出張していた(ことになっている)城崎という地名を何度も耳にしているうちに志賀直哉の『城の崎にて』を読みたくなってきたので、会社の帰りにいつもの書店へ立ち寄って新潮文庫の『小僧の神様・城の崎にて』を買い求め、岐阜へ向かう電車の中で読みました。ゆっくりと文章を味わいながら読みましたが、ほんの10ページほどの短編なのでアッという間に読み終えました。この小説は、言うまでもなく明治以降の日本文学を代表する小説のひとつとして評価が高いわけでありまして、「優れた作品かどうか」という基準に照らし合わせれば間違いなく優れているのでしょうが、それと私自身が読書に求めるものとは必ずしも評価軸が一致するわけではなく、そういうこともあって何だかスッキリしない読後感を味わいました。この文庫本には全部で18ほどの短編が収録されているので、そちらもじっくりと味わいながら読んでみたいです。

小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)

小僧の神様・城の崎にて (新潮文庫)