選手層

 オリンピックのテレビ中継などで、とてもマイナーな競技にも日本人が参加していて、そこそこの成績を収めているのを観たりすると、日本人ってのは実に幅広いジャンルで活躍しているのだなあと感心することがあります。こんなにいろんな競技に参加しているのは、アジアでは日本ぐらいだろうし、世界的にみてもアメリカなどの大きな国などに限られるのではないでしょうか。あらゆるスポーツにおける日本人の活躍の総和を、例えば経済におけるGDPのように数値化したとすると、世界の中でトップクラスであることは間違いないでしょう。問題は、ただでさえ少子化で子供の人口が減っているのに、スポーツの種類の選択肢は逆に増える傾向にあるので、ひとつの種目当たりの競技者層は薄くなってしまうことかもしれません(何か具体的な統計データに基づいているのではなく、単なる思いつきですが)。もしも、イチローとかダルビッシュとか田中マー君のような人材が野球ではなくサッカーをやっていたとしたら・・・、などと妄想してみることがあります。これは単なる妄想ではなく、特にサッカーのように1チームの人数が多い競技の場合は、競技者層の厚さが代表チームの強さに大きく影響している深刻な問題なのかもしれません。今回のワールドカップで強かったチームは、例えばドイツなんかでも、野球は盛んではなさそうですし、「子供がやるスポーツといえばサッカー!」という傾向が日本よりずっと強いと思われます。そのあたりの問題をクリアしていくことも今後の日本のスポーツ界の課題かもしれません。