リンゴの亀裂

 昨年に引き続き岩手の農園からリンゴを購入したことは暫く前の記事に書きました。たいへん美味しく戴いたのですが、ひとつだけ気になることがありました。リンゴのうちの1個の側面に縦に大きな亀裂が入っていたのです。まあ自然の農産物ですから、工業製品のようにきっちりと規格に適合するものだけが出荷されるわけではないので、多少の不具合は仕方がないよな、とは思いつつも、「こういうものがありましたよ」ということを生産者に伝えておいた方が、彼らにとっても今後より良い製品を作っていくうえで少しでも役に立てばという考えから、メールにて連絡しました。すると2〜3日してから返信がありました。それによると、私が購入した『ぐんま名月』という品種は他と比べると割れやすく、生産者としてもそれなりの精度で選別して出荷しているのだけれど、輸送途中の振動や周囲の温度変化等によってどうしても割れてしまうことがあるとの回答を頂きました。なるほど、そういうことなら仕方があるまいなと私としては一応納得し、この件に関して腹が立つとかいったことは全くありません。しかし、「ぐんま名月は割れやすいんだからしょうがないでしょ。」というのはあくまで生産者側の論理であって、お客さんによっては「こんなのありえない!代金を払っている以上はちゃんとした商品を届けてもらわないと困る!もしくは代替品や返金等の対応をすべきだ!」と憤る人がいてもおかしくないとも思います。農産物の販売というのはなかなか難しいものなんだなあとあらためて感じました。