読み終わった本

 「読みたいな」と思う本を書店で見つけたら、割とすぐに買ってしまう方なので、自宅の本棚はすぐにいっぱいになってしまいます。読み終わった本、あるいは途中まで読んだけど期待したほどの面白さでなかった本は、一部を除いて処分することになります。そういった本が100〜150冊ぐらいになると、これまではブックオフに電話して自宅へ来てもらい、査定して買い取ってもらっていました。
 しかし最近になって、このように本を買い取ってもらうことは止めようかと思うようになりました。と言いますのは、これは従来から問題視されていて新聞等のメデイアでも取り上げられたりしていることですが、古本の買い取りによって売った人と買った業者はそこで何がしかの利益を得るわけですが、本を書いた作家や出版社には1円たりとも入ってこないという大問題があるからです。個人で経営しているような古本屋は別として、ブックオフのような大規模なチェーン店が幅広いジャンルの書籍を大量に販売すると、読者としては割と新しい本を安い価格で手に入れることが出来るというメリットは確かにありますが、そうした行為は出版社と作家の収入を減らすことに直結し、他の様々な要因とも絡み合った結果として、ただでさえ「本が売れない時代」とか「出版不況」と言われている昨今の状況に拍車がかかり、現在でもかなり困窮している人が多い作家たちはますます追いつめられて廃業を余儀なくされたり、新しい人材が育たなくなったり、ゆくゆくは今のように書店へ行けばたくさんの本が並んでいるという状況は無くなってしまうかもしれません。それは由々しき問題であるので、今後はブックオフに売ることはしないことにしました。私個人のこうした行為が全体に与える影響は微々たるものである(というかほとんどゼロに近い)ことは百も承知ですが、これを続けていくつもりでおります。