北陸へ (1)

 毎年恒例の北陸旅行、今年はこれまでとはちょっと異なるスケジュールにしてみました。いつもは岐阜から金沢を経由してマラソン大会が開催される七尾へ行き、七尾駅前のホテルに2泊しておりました。金沢は乗り換えるだけで、帰りに駅ビルでお土産を買ったり、回転寿司で昼食を摂ったりするだけでしたが、金沢でもっと多くの時間を過したいという思いから、今回は金沢駅前のホテルに宿泊することにしました。

 まずは、例年より早い時間帯の「特急しらさぎ」で岐阜から金沢へ。金沢駅は観光客で賑わっていました。

 まだチェックインタイムの前でしたので、大きな荷物だけをホテルに預けてからタクシーでまず最初の目的地へ向かいました。それは金沢の中心部から車で30分ほどのところにある金石(かないわ)という海辺の街の中にあるカフェ。このカフェは昨年からずっと気になっていたのですが、1年越しの願いが叶ってやっと行くことが出来ました。

 カフェドレヴェリーという名前のお店で、外観はこんな感じ。

中小企業の工場か倉庫みたいなのですが(おそらくは元々はそういった建物だったのをカフェに改装したのでしょう)、入り口はオシャレな感じだし、中に入ってみると店内はゆったりとしており、大きな窓からは海が見渡せました。私は窓際のカウンター席に腰を下ろし、コーヒーと軽食をオーダーしました。

 コーヒーはシングルオリジンが5種類ほど、それにブレンド2種類がメニューに載っていました。その中からエチオピアのイルガチェフ・コカーナ(深煎り)を選びました。そして、お腹も減っていたので、クロックムッシュとニューヨークチーズケーキも注文しました。コーヒーは、珍しいことにフレンチプレスで淹れてました。この淹れ方ですと、ペーパーフィルターを使った場合には取り除かれてしまうコーヒーオイルもそのまま抽出されるので風味の幅が広がり、コーヒー好きの私を唸らせる美味しさでした。その後、ブレンドコーヒーも注文してみましたが、こちらもかなり美味しかったです。
 クロックムッシュは、シンプルな素材を使いながらも丁寧に作られていて、心まで暖かくなる優しい美味しさでした。チーズケーキは、まあ普通かな。

 美味しいコーヒーを戴きながら村上春樹の本を読み、時折ふと視線を窓の外に見える海へ移して、静かな空間でゆったりと過すのは至福の時間以外の何物でもありません。来年も是非来たいです。