『地球がもし100cmの球だったら』

 随分前に購入した『地球がもし100cmの球だったら』という本をパラパラとめくってみました。そもそもどうしてこの本を購入したきっかけが何だったのか記憶が定かでは無いのですが、確か椎名誠さんのエッセイの中で紹介されていて興味を持ったのだと思います。
 我々が住む地球というのは直径が1万2756kmで、これがどのくらいの大きさなのか、ただ「でかい」という以上の感覚が無く、その地球の上にどのくらいの陸地があって、どのくらいの水があるのかを実際の数値を見せられても、それが大きいのか小さいのか、分かりません。そこで、地球を100cm(=1メートル)に縮小して、地球に関連する様々な数値を換算して、大小を把握しやすくしたのがこの本の主旨です。
 地球が100cmだとすると、富士山の高さは0.3mm、エベレストは0.7mm、スペースシャトルが飛んでいるのは2〜3cm(もっと遠い宇宙まで行ってそうなイメージを持っていましたが、意外とすぐ近くまでしか行ってなかったのですね ^^;)、陸地の面積は90×90cm(机の上ぐらいの広さ)等々、いろんなデータが紹介されていて、実際の値ではピンとこなくても、地球の直径が100cmだった場合に換算するとイメージがつかみやすいです。中でも一番ショッキングだったのが水の量です。地球上の水の量は、地球の直径が100cmだとすると、海水は全部で660mlでビール大瓶1本分ほどですが、海水は飲めません。地球上で飲める淡水は17mlしかなく、そのうちの12mlは氷河などの氷として存在しており、私たちが飲み水などに利用できるのはスプーン1杯にも満たない5mlしかありません。
 日本は恵まれた環境にあるので、それこそ湯水のようにジャンジャン水を使っていますが、地球規模で見ると、海の水がたくさんあるし、地球は「水の惑星」なんて言われることもあるので、水が豊富に存在しているかのようなイメージを抱きがちですが、実際は淡水はごく僅かしかない貴重な資源だということがよく分かりました。

地球がもし100cmの球だったら

地球がもし100cmの球だったら