ナンジャモンジャ

 名古屋の街中を歩いておりましたら「ナンジャモンジャの木」がありました。この場所はこれまでに何度も通ったことがあり、この木はただの街路樹だとばかり思っていたか、街路樹として植えられていることさえ意識しておらず、この木の前を通り過ぎていました。しかし、この木が咲かせている花を見て初めて「あっ、ナンジャモンジャの木だったんだ!」と驚きました。

近寄ってみると、花はこんな形をしています。

 「ナンジャモンジャの木」というのは俗称で、正式名称はヒトツバタゴだそうです。しかし、「ナンジャモンジャ」と呼ばれているのはヒトツバタゴだけではなく、クスノキ(樟)、ニレ(楡)、イヌザクラ(犬桜)、ボダイジュ(菩提樹)などもあるらしいので注意が必要、とウィキペディアに書いてありました。

 日本全国にある樹木かと思ったらそうではなく、日本では対馬岐阜県東濃地方の木曽川周辺、愛知県に隔離分布する珍しい分布形態をとるらしいです。
 また、この木は希少種のひとつであり、絶滅危惧II類 (VU)(環境省レッドリスト)に指定されていますし、それぞれの県のレッドデータブックに掲載されているそうです。そう考えると、車の排気ガスに晒されるこんな場所に街路樹として植えておいて大丈夫なのか、もっと手厚い保護や管理が必要なのではないかと思ったりしますが、ほんの短い期間しか咲かない花を道ゆく多くの人がめでることが出来るので、やはりこういう場所にあった方が良いのかもしれません。