蚊のいない夏

 先日、ラジオを聞いておりましたらパーソナリティが「今年の夏はまだ蚊に刺されていない」と言ってました。そう言えば、私も今年の夏はまだ刺されていないなぁ。思い返してみると、ここ数年はあまり刺されていない気がします。夏の気温が高くなり過ぎて、蚊の活動に適した温度を超えてしまっているためだ、と誰かが言っていましたが本当だろうか?それ以外にも理由があるような気がします。蚊が少なくなれば、蚊が媒介する病気に感染するリスクが減るという点においては良いことなのでしょうけれど、例えば今まで蚊を補食していた生物の数も減ってしまい、それが生態系全体に悪影響を及ぼすのではないか。あと、蚊取り線香や殺虫剤のメーカーの売上が減少して株価が下落するとか。「蚊」で思い出すのが随分前に読んだ椎名誠さんのエッセイの中に出てきたエピソード。海外(カナダ?)の草原だか森の中だかを馬に乗って進んでいると、夥しい数の蚊が群れをなして太い柱のようになっているのに遭遇し酷い目にあった、というものでした。そういった体験をきっかけに蚊に興味を持った椎名さんが、蚊をテーマにした本を出したり、確か蚊に関する展覧会みたいなものを催したこともあったのを思い出しました。