初めてのスティーブン・キング

 職場の飲み会が終わり、居酒屋を出た時点で時刻は8時50分でした。そこから徒歩2〜3分の距離に書店があり、閉店時刻の9時にはまだ間に合うということが分かると、私の足は自然とそこへ向かっていました。無事に書店へ到着。本を選んでいる時間は数分しかなく、しかも酔っ払っているという状況では、その時に自分が一番読みたいと思っている本のところへ行くものなのかもしれません。私が行ったのは「海外ミステリー」の棚で、そこで私が手に取ったのはスティーブン・キングの最新刊『ビリー・サマーズ』の上巻でした。それは以前からとても気になっていたものの、なかなか買う決断がつかなかった本でした。スティーブン・キングは「ホラー小説の巨匠」として世界中に名を轟かせ、数多くのホラー小説を世に出してその多くがベストセラーとなっている作家ですが、ホラーの類が大の苦手の私としては読もうという気持ちにはならなかったのでした。しかし、この『ビリー・サマーズ』は凄腕の殺し屋が引退前の最後の仕事を引き受ける話らしく、ホラー要素は少なさそうで、私が好きなアクション系の要素が多そうなので読んでみたいという気持ちが徐々に大きくなってきていたのでした。上巻だけで2,700円と高いのですが、2段組になっているから分量としては2倍ということを考えれば妥当な価格だと判断し、酔った勢いも手伝って私は初めてスティーブン・キングの本を購入したのでした。