ブックホテル

 世の中にはいろんなユーチューバーがいますが、先日、おすすめ動画のリストの中に「文学系ユーチューバー」なるものがあるのを見つけ、一体どんな内容なんだろうかと興味を抱いたので動画を観てみました。話題の本を紹介したり、売れている本のランキングを発表したり、本のレビューをしたりと、面白そうではありましたが、そこで取り上げられる作品が私が好むジャンルとは随分とかけ離れていたので、それ以上動画を観ることはありませんでした。しかし、何か役に立つ情報があるかもしれないので、そのユーチューバーのインスタグラムをフォローしていたら「ブックホテルに宿泊した」という投稿がありました。ブックホテルなんて聞いたことが無かったので調べてみたところ、すごく簡単に言うと部屋にたくさんの本が置いてあるホテルで、ジャンルや作家も様々で、ホテルによってはスタッフが全員「本好き」で、本を選ぶアドバイスがもらえたりするみたいです。なるほど、例えば自分がどんな本が読みたいのかを伝えると、「それでしたらお客様にはこの本がぴったりかと思います」か何か言って本を紹介してくれる「本のコンシェルジェ」あるいは「本のソムリエ」みたいなスタッフがフロントにいたら便利かもしれません。ブックホテルは各地にあるようですので、一度試しに泊まってみたい気はしますが、宿泊料金は意外と高いみたいです。

最近読んだ本

 仕事帰りに駅前の大型書店へ寄ると、まずは入口を入ってすぐのところの新着本のコーナーで立ち止まります。しかし、ここに私が好んでよく読むような本が置いてあることはまずないので、世の中では今どんな本が出版されているのかというトレンドを探るためにざっと見渡す程度です。そして次に海外文学の単行本の棚へ移動し、端から順に見ていくわけですが、海外の作品を翻訳したものは1冊二千円台後半〜三千円と高いのは仕方がないとしても(翻訳に関わる費用が加算されるので)、分厚くて重たいものが多いので通勤途中に読む本には向いていません。従って、よほど「すぐに読みたい!」という本でなければ買うことはありません。そして次に文庫本の棚へ向かいます。ここでようやく買う本を選ぶことになるのですが、ここでも海外の翻訳小説を中心に見ていきます。主に出版されてからまだ日が浅くて平積みされている本を見ていき、まだ読んだことが無い作家の作品も多いので、帯に書かれている「◯◯賞受賞!」みたいな宣伝文句を頼りにして、そこで興味を惹かれたらスマホでアマゾンのレビューを確認し、面白そうであれば買うことになります。こういう書店における本選びの流れが確立して久しいのですが、そうやって最近購入したのが『影のない四十日間』というミステリー(推理小説)の上巻。北欧のノルウェーフィンランドスウェーデンの国境を跨いで活動する特殊警察のお話です。どう特殊な警察なのかというと、ここで登場するのは「トナカイ警察」というトナカイ関連の事件を専門に捜査する警察組織です。トナカイの放牧を行なっているのは主にこの地域に昔から住んでいる先住民族で、国境ができる以前から代々トナカイの放牧を行なってきました。彼らの行動範囲は国境を跨ぐことになり、そこで発生した事件を捜査するには国家単位の警察では対応が難しい面もあるので、国境と関係なく捜査活動ができるトナカイ警察が組織されました。「トナカイ」というと「サンタクロースのソリを引いている動物」ぐらいの知識しか持ち合わせておらず、のどかで平和的なイメージがあるので「トナカイ警察」の仕事も牧歌的なんだろうなという先入観があったのですが、実際に読んでみると民族問題がらみのドロドロした世界で、そういう問題というのはどこにでもあるものなんだなぁと思いました。上巻ではまだ事件の真相の周りをぐるぐると回っているような感じで、ストーリーの進行が遅くて焦ったいので、もう読むのをやめようかと思ったりもしましたが、やはりその後の展開が気になるので下巻も読むことにしました。果たしてどんな結末が待っているのか、おそらく丸く収まってハッピーエンドみたいなことにはならず、北欧特有の陰鬱としたやりきれない感じになる可能性も高そうですが、取り敢えず読み進みます。

 

コンビニスイーツ

 ふと気が付いたらコンビニのスイーツコーナーからマリトッツォが消えていました。人気ですぐに売り切れてしまうのではなく、定番からカットされてしまったようです。いつ頃まであったのであろうか?確か昨年末から年明け頃までは、まだ売っていたように記憶しています。1月中旬から2月上旬あたりで消えたのかもしれません。マリトッツォはプレーンタイプから様々なアレンジ品が誕生して、これはかつてのティラミスのように、一時的なブームで終わらずにレギュラーアイテムとして定着するかも、と期待していただけに残念。コンビニがダメでもサイゼあたりでメニューに載せてくれていないだろうか。ちなみに、先日読んだ『イタリ人マッシがぶっ飛んだ日本の神グルメ』という本によると、マリトッツォはイタリアでも全国的に知られているわけではなく、そんなスイーツは見たことがないイタリア人も多いのだそうです。

 そして、マリトッツォが無いなら、前に書いたローソンの『まるでメロンパンみたいなシュークリーム』でも食べようかと思ったら、こちらもスイーツコーナーから姿を消していました。これは確か先週も買って食べた記憶があります。もともと期間限定販売だったのか?確かに、これから夏に向かって徐々に暑くなる中で食べるには、ちょっと重たくて濃い味かもしれません。

 そして私が行き着いたのが、同じくローソンの『サクコローネ』というスイーツ。これはパイ生地でできたコルネ状の筒の中にバニラクリームが入っているだけで、見た目的には珍しくないのですが、食べてみたら意外と美味しかったです。これも消えてなくならないうちにたくさん食べておこう。

 

土曜日

 3か月に一度通っている歯科クリニックへ行き、お口の中の定期点検と歯のクリーニングをしてもらいました。いつも歯のお掃除をしてもらう日は、家を出る前に入念に歯磨きとデンタルフロスとドルツ(ウォーターピック:口腔洗浄機)を使ってキレイにしていくのですが、今朝は油断して二度寝したら寝過ぎてしまい十分な時間が取れませんでした。そうしたら案の定、汚れが残っている箇所があると指摘されてしまいました。

 歯医者と言えば、先日、勝間和代さんの動画を見ていたら、勝間さんが通っている歯科クリニックは最初に歯をきちんと磨けるかどうかをチェックする「歯磨きテスト」があって、それに合格しないとそのクリニックで治療を受けることができないのだそうです。せっかく治療しても常日頃の歯磨きができないのであればまた虫歯になるから、そんな患者には治療しない、という方針らしいです。普通は1人でも多くの患者を受け入れて少しでも儲けようとするクリニックがほとんであろうに、何とも強気な姿勢です。そうしながらも患者が途切れることなくやってくるんだから、治療の技術は相当高いのでしょう。

 現在住んでいる自宅の隣の敷地の庭にはツツジが植えてあり、昨年はあまりキレイに咲かなくて、この木はもうダメなのかなと思っていたのですが、今年の見事な咲きっぷりに驚いてしまいました。うちのツツジだけでなく、今、街中のツツジ満開の時期を迎えています。もっと濃いピンク色のツツジもあれば白いのもありますが、私はこの庭に咲いているツツジの色合いが一番好きです。また来年も元気いっぱい咲いてくれたら嬉しいです。

 

 今週は雨が降った日がありました。雨に限らず、水の音(小川のせせらぎ、海の波の音、時には洗濯機の水の音さえ)を聞いていると心が落ち着くので、雨の日は嫌いではないのですが、さすがに通勤途中に強い雨に降られるのは好きではありません。そんな「雨」に関する諺、慣用句、四字熟語はたくさんあります。「晴耕雨読」は、晴れた日には畑を耕し、雨の日は書籍を読むという意味で、読書好きな私としてはとても好きな四字熟語です。「雨垂れ石を穿つ」はポツリポツリと落ちてくる小さな雨粒であっても、長い年月がかかるけれどもいつかそれが石に穴をあける、つまり小さなことであっても根気よく続けていればやがて成果が得られる時が来るという意味で、コツコツと小さなことを積み重ねていくことの大切さを説いているこの言葉は、とても励みになります。ただ、学生時代には「点滴岩を穿つ」と習いました。意味は同じです。「雨降って地固まる」は、思い返してみると自分では使ったことが無いかもしれませんが、政治家がスピーチの中で使っていそうな言葉なのであまり好きな言葉ではありません。「驟雨(しゅうう)」は急に降り出す雨、にわか雨のことですが、話し言葉として使うことはまずありません。テレビの天気予報で気象予報士が「岐阜県の山沿いはところによっては驟雨があるでしょう」などとは絶対に言いません。でも驟雨という言葉は小説のタイトルみたいで、その言葉からイメージが広がっていく感じがするので好きな言葉です。一方、英語にも雨に関する言葉はいくつかあるようで、真っ先に思い出すのが中学校の英語の授業で習った「It never rains, but it pours. あるいは When it rains it pours.」で「降れば土砂降り」と言う意味です。あと「4月の雨が5月の花を連れてくる( April showers bring May flowers.)」は、直接的には「4月に雨が降ることによって水分が十分に供給され、植物の生育が盛んになる」というような意味になりますが、比喩的には「試練に耐えれば、その後には幸福がやってくる」であったり、あるいは「人生、苦もありゃ楽もあるさ」という水戸黄門的な意味もあるかもしれません。