今週は雨が降った日がありました。雨に限らず、水の音(小川のせせらぎ、海の波の音、時には洗濯機の水の音さえ)を聞いていると心が落ち着くので、雨の日は嫌いではないのですが、さすがに通勤途中に強い雨に降られるのは好きではありません。そんな「雨」に関する諺、慣用句、四字熟語はたくさんあります。「晴耕雨読」は、晴れた日には畑を耕し、雨の日は書籍を読むという意味で、読書好きな私としてはとても好きな四字熟語です。「雨垂れ石を穿つ」はポツリポツリと落ちてくる小さな雨粒であっても、長い年月がかかるけれどもいつかそれが石に穴をあける、つまり小さなことであっても根気よく続けていればやがて成果が得られる時が来るという意味で、コツコツと小さなことを積み重ねていくことの大切さを説いているこの言葉は、とても励みになります。ただ、学生時代には「点滴岩を穿つ」と習いました。意味は同じです。「雨降って地固まる」は、思い返してみると自分では使ったことが無いかもしれませんが、政治家がスピーチの中で使っていそうな言葉なのであまり好きな言葉ではありません。「驟雨(しゅうう)」は急に降り出す雨、にわか雨のことですが、話し言葉として使うことはまずありません。テレビの天気予報で気象予報士が「岐阜県の山沿いはところによっては驟雨があるでしょう」などとは絶対に言いません。でも驟雨という言葉は小説のタイトルみたいで、その言葉からイメージが広がっていく感じがするので好きな言葉です。一方、英語にも雨に関する言葉はいくつかあるようで、真っ先に思い出すのが中学校の英語の授業で習った「It never rains, but it pours. あるいは When it rains it pours.」で「降れば土砂降り」と言う意味です。あと「4月の雨が5月の花を連れてくる( April showers bring May flowers.)」は、直接的には「4月に雨が降ることによって水分が十分に供給され、植物の生育が盛んになる」というような意味になりますが、比喩的には「試練に耐えれば、その後には幸福がやってくる」であったり、あるいは「人生、苦もありゃ楽もあるさ」という水戸黄門的な意味もあるかもしれません。